就職氷河期世代の厳しい採用面接に関するポストがX(旧ツイッター)で話題となっています。
投稿者の一人、門石涼奈さん(@SUZUNA_KADOISHI)は、「新幹線で2時間かけて本社に向かい、親に土下座して交通費を工面してもらったが、すべて無駄だった」と当時の苦労を振り返りました。
面接では圧迫面接やハラスメントが当たり前だったと語り、当時の過酷な就職活動の実態を訴えています。
また、別の投稿者であるRNあゆちんさん(@s_satomi_s)は、当時の面接の一例として、「暑い方は上着を脱いで構いません」というアナウンスがあった後、半数の応募者が上着を脱ぐと、
「いま脱いだ方はお帰りください」
と告げられたというエピソードを紹介。
このような理不尽な選抜方法が当たり前だったことを明かしました。
就職氷河期世代(1990年代後半から2000年代前半にかけて新卒採用に直面した世代)は、バブル崩壊後の不景気の影響を受け、極端な採用難の時期を経験しました。
企業側の採用基準は極めて厳しく、少ない採用枠をめぐって多くの求職者が苦労を強いられた時代です。
こうした体験談に対し、X上では「信じられない選考基準」「今の就活生には想像もつかない」といった驚きや同情の声が多数寄せられています。
一方で、「当時を乗り越えてきた人たちは本当にすごい」「だからこそ、社会で活躍しているのでは」といった励ましのコメントも見られました。
現在、日本政府は「就職氷河期世代支援プログラム」として、未就職・不安定な雇用状態にある人々を対象に、正規雇用を目指すための研修や就職支援を強化しています。
しかし、過去の体験がトラウマとなり、キャリアの形成に苦労する人も多く、根本的な解決には時間がかかるとみられています。