自民党と公明党は19日、年収「103万円の壁」を「123万円」に引き上げることを正式に決定し、来年度の税制改正大綱に明記する方針を固めました。しかし、「178万円」への大幅引き上げを求めていた国民民主党との協議は決裂。与党側は引き続き協議を継続する意向を示していますが、溝は埋まりそうにありません。
「123万円」に引き上げ
現在、年収「103万円」を超えると所得税が課され、さらに世帯主の扶養控除が受けられなくなるため、多くのパート労働者が労働時間を抑える「調整」を余儀なくされています。このいわゆる「103万円の壁」が労働力不足を助長しているとして、見直しが求められてきました。
今回、与党はこの壁を「123万円」に引き上げることで合意。物価上昇や最低賃金の引き上げが続く中、現行制度の改正は急務とされており、一定の進展といえます。しかし、国民民主党が提案した「178万円」への引き上げ案には応じませんでした。
また、特定扶養控除を受けられる子どもの年収要件についても、現行の「103万円」から「150万円」に引き上げる方針が決まりました。これにより、学生アルバイトなどの所得増が可能になり、家計の負担軽減が期待されます。
国民民主党との協議は決裂「ゼロ回答」との批判も
一方で、国民民主党は「123万円」案を「不十分」と批判。「178万円まで引き上げるべき」と主張し、与党案を「ゼロ回答」として強い不満を示しています。榛葉賀津也幹事長は「現場で交渉が決裂したのは、自民党が誠意を見せないからだ」と厳しく批判し、引き続き交渉のテーブルに乗ることを求めています。
国民民主党の提案する「178万円」案は、最低賃金の上昇や労働環境の変化に対応し、働き手の収入をさらに増やすことを目指していますが、与党側は財政負担などを理由に難色を示しています。
「123万円」に賛否両論
SNSやネット掲示板では、今回の「123万円」案に対して賛否が分かれています。
●賛成派「一歩前進」
「123万円でも進展があって良かった。働きやすくなる人が増えるのでは?」
「少しずつでも壁を解消していくのが現実的。とりあえず評価したい」
●反対派「中途半端」との声も
「123万円では不十分。パート労働者が労働時間を調整する現状は変わらない」
「結局、根本的な改革には程遠い。国民民主の178万円案の方が現実的」
●中立的な意見「次の一手を期待」
「今回は123万円で妥協してもいいが、次の改正でさらに上げてほしい」
「扶養控除の見直しだけでなく、そもそも税制全体の再設計が必要だと思う」
専門家の見解「労働環境の変化に対応が必要」
経済アナリストは、「123万円への引き上げは一定の進展だが、中途半端な対応で終わらせるべきではない」と指摘します。
「物価上昇や最低賃金の引き上げを考慮すると、現行制度は時代遅れ。特に共働き世帯の労働意欲を削ぐ仕組みは、抜本的に見直す必要がある」と述べ、次回の改正でさらなる引き上げを目指すべきだと強調しています。
「123万円」はゴールではない
年収「103万円の壁」の「123万円」への引き上げは、多くのパート労働者や家計にとってプラスの影響が期待されます。しかし、根本的な労働環境の改善にはまだ道半ばといえるでしょう。
今後、与党と野党の協議が進展するのか、また次年度以降のさらなる改革が実現するのか。政治の動きが注目されています。
https://sn-jp.com/
ネット上のコメント
・あーぁ、3党の幹事長の合意ってそんな軽いものだったんだ。あれを決めた時ですら目指す、と書いただけだから破ってないもーーーん♪ってことですか。
・あーあー維新がしゃしゃってきたから強気になったよ自公がー。
・国民民主党だけでなく、現役納税者の日本国民は、この仕打ちを忘れません。
・自公国3党の幹事長たちの合意書はなんだったんだろう。民主主義、終わってる。税調会と財務省の独裁国家じゃん。
・国民舐めてるよな年間たった20万しか変わらないんだろ?
日本政府は無能すぎる
・約束破って勝手に決める。民間の商取引でもこんなことしたら次はないよね。次はなし!国民はいい加減気づけ!
・来年の夏が楽しみですね😊