近年、不動産価格の高騰を背景に「事故物件」に対する注目が高まっています。人が亡くなった物件に対する嫌悪感が薄れ、購入や賃貸に積極的な人々が増加。
事故物件の専門業者も増え、投資目的での需要も拡大しているといいます。この現象について、事故物件の取り扱いを専門とする「成仏不動産」運営者や住人の証言がAERAで取り上げられ、大きな反響を呼んでいます。
事故物件の需要が拡大する背景
事故物件の買取や販売、リノベーションを手掛ける「成仏不動産」運営者の花原浩二さんは、「事故物件に対する抵抗感が減り、気にしない人が増えている」と語ります。講演会で行う質問では、参加者の2割から時には4～5割が「事故物件を気にしない」と答えることもあるとのこと。
背景には、不動産価格の高騰があり、「家賃を抑えたい」という理由で事故物件を選ぶケースが増えているそうです。また、殺人事件が起きた物件を民泊目的で購入する投資家も増えているといいます。
事故物件に住む男性（26）は、「安さを重視して事故物件を選んだ」と語り、「住み心地に問題はなく、むしろ快適」とのこと。ただし、「天井からタップダンスのような音が聞こえる」と友人から指摘された経験を語りつつも、「気にしない」と笑い飛ばしています。
「事故物件」に賛否の声
この話題に対し、ネットでは賛否両論が巻き起こっています。
肯定的な意見
「事故物件は価格が安いから合理的な選択肢だと思う」
「幽霊とか信じてないし、生活に支障がないなら問題なし」
「投資物件としても需要があるなら、有効活用されるのは良いこと」
否定的な意見
「自分は住むのは無理。心理的な抵抗感が強い」
「天井から音が聞こえるとか、怖すぎる…やっぱり何かあるのでは？」
「安いからと言って住むのはリスクが大きい気がする」
興味深い視点
「事故物件が普通の選択肢になるのは不動産価格の上昇が原因だよね」
「事故物件に住むことで心理的抵抗を克服する人も増えてるのかな？」
「日本の住宅市場がどれだけ厳しい状況かを象徴している話題だ」
事故物件の需要拡大が示す時代の変化
事故物件への注目が高まる背景には、現代社会の価値観の変化があると考えられます。
合理性の追求
家賃や購入価格が安ければ、心理的な抵抗感を乗り越えられる人が増えていることは、経済状況が厳しくなる中での「合理的な選択」の一例と言えるでしょう。
心霊現象への懐疑的な態度
事故物件を選ぶ人々の中には、「幽霊や目に見えないものを信じない」という合理的思考を持つ人が少なくありません。科学的視点や個人主義的な価値観の広がりが、この傾向を後押ししているようです。
投資物件としての需要拡大
不動産価格が高騰する中、事故物件は手ごろな価格で購入できるため、リノベーションや民泊運用を通じて収益を上げようとする投資家にとって魅力的な選択肢となっています。
ただし、心理的な抵抗感が完全に払拭されたわけではなく、こうした物件が「社会的にどのように受け入れられるか」については、引き続き議論の余地があるでしょう。
事故物件の選択は「時代の象徴」か
不動産価格の高騰により、事故物件が現代の生活や投資の一つの選択肢として注目されています。抵抗感を持つ人が依然として多い一方で、心理的な壁を乗り越え「住む」「購入する」動きが広がっているのも事実です。
合理性を重視する現代社会の価値観と、日本の住宅市場の厳しさが交差するこの現象は、今後も多くの議論を呼ぶことでしょう。事故物件の需要拡大が進む中で、私たちは「心理的な負担」と「経済的合理性」のどちらを重視するべきなのかを考えさせられます。
（文＝Share News Japan編集部）
ネット上のコメント
・自分の家もよくきしむんですよ
・事故物件で怖いのは、幽霊とかじゃないです。事故物件に至るような「何か」が物件に潜んでいる事が怖いのです。
・内容にもよるけど、選択肢には入る
・霊感（笑）
・おばけなんてないさ
・タップダンスとか楽しそうじゃん
・幽霊なんているわけねーだろ
